<p align="right"><span class="small-text">公開日: 2025-2-5<br>更新日: 2025-2-5
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# スタディ通信:2025年2月号
SCAのゆうきさんが『諸相』スタディの[レビュー記事](https://note.com/scabb_yuki/n/nb6fb03dd81f8)を書いてくださいました。ありがとうございます。
同時に、一点訂正を。「馬鹿」とか「○ね」とかが「飛び交う」と書いておられますが、これは誤りです。「飛び交う」とは複数の人間がお互いに言いあう状態の事を指しますが、「あんたらの馬鹿さ加減にはあきれて物も言えない」とか「そんなしょーもないソブラエティなら死んだほうがいい」とか言っているのは**私だけ**です。
なので「飛び交う」のではなく、私から一方的に「投げつけられる」のが実際です。よろしく。
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### ふりかえり
さて、2月のスタディでは、2年ほど前にやった箇所である「主題の範囲」をふたたび取り上げました。
2年前の自分の作った資料を見直して「ダメだこれ、なんにも分かってないな」となりほとんど作り直しました。まぁ、過去の自分の否定が成長の一つなので、それだけ成長しているのでしょう。こういうことしてると、わざわざ無理して自分を肯定しなくても「あー、成長してるんだなぁ」と実感できて良いです。
### これからスタディ・ミーティングをやる人に向けて
あとは、「これからスタディ・ミーティングをやりたい」と言う人もちらほらいましたので、その人たちにむけて私たちの経験をシェアしておきます。
『諸相』スタディでは以下の点に気をつけています。
##### 社会的な良識を尊重する
『諸相』スタディに出たことがある人はすぐ分かると思いますが、うちのミーティングは私から参加者の信念や今までの12ステップ観を否定されるという、不愉快極まりない体験を提供するものとなっています。これは「学習」という営みはそういうもので、何かを学ぶには今まで持っていたものを捨てなければならないためです。
そういった不愉快極まりない体験を提供するためには、運営側は<span style="text-decoration: underline; text-decoration-color: #ADD8E6; text-decoration-thickness: 4px;">最低限の信頼に足る要素や良識</span>を身に付けていなければなりません。
例えば
- ホームページやSNSアカウントを作成し、分かりやすく透明性のある情報発信に努める。
- 独自ドメイン運営のメールアドレス程度は用意してコミュニケーションの信頼性を高める。
- フライヤーやパンフレットを用意し、即座に提供できるようにする。
- 毎月の月報を発行し何をしているのかを最低限言語化して周知する。
- 各グループメンバーはAAメンバーとしての個人名刺を持ち、必要に応じて関係者と名刺交換を行い関係性作りに取り組む。
- ミーティングの音声や画面共有環境はストレスのない速やかかつスムースなものにする。
などの社会常識から言って当たり前のことです。
人様に偉そうに何かを教えるのならば、この程度はできないとその資格はないと考えています。うちも立ち上げてすぐにこれらを整備することは余裕と能力がなくできませんでしたが、数年かけて多くの人に教えてもらいながら実現しました。
今はホームページなど、お金を払えばノーコードでつくれますし、外注もできるので良い時代ですね。
##### ゼネラルサービスを利用しないのならば、献金を受けとらない
これも社会的良識に関わることです。『諸相』スタディはAAの特別グループとして、JSOをはじめとするゼネラルサービスから距離を置き独自の活動を展開してます。
そうやって野良なことをするからには、<span style="text-decoration: underline; text-decoration-color: #ADD8E6; text-decoration-thickness: 4px;">通すべき筋</span>があります、それは参加者から献金を受けとらないことです。AAの献金はミーティング参加者からグループへ、グループから地区や地域や全国のサービス機構へ循環し、AAの機能を担保し今苦しむアルコホーリクの役に立つためのものです。それをゼネラルサービスに属していない私たちが受けとってしまうと、全体への献金の循環が損なわれます。
ですので、『諸相』スタディは毎年安くない金銭的な運営コストを支払っていますが、それはグループメンバーの持ち出しのみで行っています。
##### 他のビッグブック派の諸グループとの協働関係を大切にする
各グループはひとつでAA全体の機能を担っているものではありません。それぞれのグループがそれぞれの任務を背負い、AAという全体性を形作っています。
『諸相』スタディは日本のビッグブック派(笑)の一部分として活動していますので、他のビッグブック派との<span style="text-decoration: underline; text-decoration-color: #ADD8E6; text-decoration-thickness: 4px;">協働関係</span>を大切にし、その全体としての環境作りに参加しています。
自分だけのグループで孤立しているのは、ただの独りよがりでしょう。ちなみに、協働関係をないがしろにするグループはほっときます(限られた時間と労力を大切に)。
##### グループメンバーの育成を大切にする
一人親方のAAグループは、やはりどこか不健全です。病的というか、独りよがりというか。
なので『諸相』スタディはグループメンバーの育成に何年も取り組んでいます。私はぬるま湯作りや慣れあいが大嫌いなので、基本的にメンバーそれぞれが自主的に12番目のステップ活動に取り組むことを重視しますが、それでもグループとしての一体性ややり方を身に付けてもらわなければなりません。
慣れ合いや傷の舐め合いや相対主義に堕落しないように、<span style="text-decoration: underline; text-decoration-color: #ADD8E6; text-decoration-thickness: 4px;">育成や相互の学び合い</span>に取り組んでいます。
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とまぁ、そんなことを大切にしながら『諸相』スタディをもう4年半ほどやってきました。
何かが一つの形になるには5年はかかりますので、私たちの取り組みが成功だったのか失敗だったのかは来年以降に時の試練を経てはっきりするでしょう。
まぁ、失敗だったらまた新しい何かを始めればいいだけですので、特に気負ってもいませんが。
ではまた。